サイト売買詐欺について気を付けるべきポイント7選

2021年10月20日

サイト売買は現在、市場も活性化しており、登録案件数、成約数ともに急成長している状況と言えます。
ただ、急成長している市場の反面、ごくまれにですが、思いもよらないトラブルが起きるケースもあります。(サイト売買詐欺など)

それらのトラブルに巻き込まれる可能性を少しでも下げるため、気を付けるべきポイントを下記にまとめました。

サイト売買詐欺とは?

近年、増加する、サイト売買市場において、トラブル、それもサイト売買詐欺などの事例も
今後増えることが予測されます。

例えば、契約が成立したにもかかわらず、料金が入金されないケースや、
サイト内容が事前に聞いていたものと異なっているケース、
その他、連絡がつきづらいなど様々なケースが想定されます。

特に代金支払いに関しては後述する、サイト売買プラットフォームを用いて、
エスクロー口座への入金を行い、検収・譲渡が完了したのちに売主に振り込むという対応で
一定以上の防衛策になると思われます。

 

サイト売買詐欺・トラブルの事例

購入を検討していたサイトの売上やSEO状況など、サイトのスペックが虚偽であり、
故意にそれを偽って、公開していたケースなどが事例としてあります。

従来、月営業利益×〇か月分という形で価値算出されることが多いですが、
ベースとなる営業利益を傘増しして、売却金額を吊り上げるなどのケースがまれにあります。
こういったケースにあたるかは売主が公開している情報からは通常判断できないため、まず検収期間において、売上や経費の部分の
エビデンスをしっかりと共有してもらうようにしましょう。

キャプチャや領収書、税理士作成の決算書など、資料は多いに越したことはありません。
しっかりと収集して、少しでも疑問に思ったことがあれば確認して、
怪しいと思ったときは取引をキャンセルしてしまうことも一つの選択肢です。

 

検収期間をしっかりと設けて確認することの重要性

サイト売買において、売主・買主双方で、売買を行うという基本合意が取れた時点で検収期間に入ります。

検収は、一般的なM&Aにおけるデューデリジェンスのようなものであり、
サイト内容が事前説明されたものと相違ないかをエビデンスをもとに確認する期間となります。
具体的には、PVやUUなどのアクセス数、売上の金額・内訳など、会員登録数などの項目が対象となります。

サイト売上の部分は、例えばアフィリエイトの場合はASP担当者への確認や
エビデンスをしっかりともらうなど、譲渡後に、売上が全然なくなったということがないようにしましょう。

また、経費(広告費、人件費、システム利用料など)の部分も確認する必要があり、
その時点で虚偽や不正が発覚した場合は取引中止となります。
買主が先に入金を行っている場合は、その時点で返金となり、これ以上取引は進みません。

一般的に基本合意は法的拘束力がないものであり、検収期間の完了後に双方でサイト譲渡の最終契約(譲渡契約書や売買契約書など)
を巻くため、検収期間に十分に吟味する必要があります。
ただ、上記でしっかりと検収を行ったとしても、外的要因(SEOアップデート)などで
売上は下がることもあり、そのあたりは売主も保証できないものなのでご留意ください。
将来的なリスクも含めてのサイト売買となります。

 

気を付けるべきポイントとは?

その他、検収で気を付ける点としては、サイトコンテンツの権利関係やコピーコンテンツでないかなども著作権侵害の観点から重要な指標となります。
コンテンツ(記事、画像)の作成方法などの確認や、コピーチェックツールや画像検索などで裏取りをするのも重要です。
売主も権利侵害と気づかずに使用しているケースもありますので、
譲渡前に責任の切り分けをきちんと行っておくことが大切です。

買主の立場からは、譲り受けるサイト上のコンテンツに権利侵害がないことを表明保証してもらうことが考えられます。
また、アフィリエイト売上の場合は、成果承認から入金までタイムラグがあるケースがほとんどですので

どの時点からの売上を買主に帰属させるかという点もポイントです。
以上の点を含めて、
例えば、競業避止の条項(同じようなSEOサイトは一定期間作成しない)など、最終的に結ぶ譲渡契約の内容が重要となります。
双方にとって、折り合いのつく内容の契約内容とすることが必須となります。

 

サイト移行後のトラブルの場合

まれに移行完了後にトラブル(詐欺)が発覚するケースもあります。
その際は、例えば、当事者間で再交渉して、契約の解除やまき直しをはかることが考えられます。
このようなケースに備えてトラブル条項なども契約に事前に盛り込んでおくことが重要です。

 

プラットフォームを介することのメリットとは?

サイト売買でのトラブル(詐欺)にあわないために、サイト売買プラットフォームを
利用することも、大きな防衛策となります。

上述のエスクロー口座で入金、出金を第三者を介して行うことで、
取引の安全性が担保されている分、契約が成立したにもかかわらず料金が入金されないリスクは防ぐことができます。
また、サイト売買においても詳しい専門家の方(弁護士、税理士)などとも
提携していますので、契約交渉や売買後のトラブルの際に相談するのも有効です。

 

その他情報収集目的にも注意!

主に、売主に対してのトラブルで多いのが、買うと見せかけた上で、
実際は買う気がないのに、情報だけ抜き取ってしまうケースです。

様々な解析情報などを開示希望され、模倣サイトを立ち上げられると競合となってしまいます。
また、情報収集目的かどうかも断定できないなどもあり、
非常に判断するのが難しいケースとなります。

売上、アフィリエイト売上の詳細、アクセスなどコアとなる部分にとどめ、
重要な指標などは小出しに公開していくなどの防衛策が有効です。

また、サイト売買プラットフォームへの掲載の際、オープンではなく
クローズド案件として公開するのも一例です。
※ただし、売上が一定以上(数1,000万円以上)でないとクローズド案件だと
ほぼマッチングしないというデメリットはあります。

 

コラム(売り手がやらかしがちな失敗例「不誠実な対応」)

M&Aにおいて売り手はとにかく高くサイトを売買したいため、都合の悪いことを隠しがちです。
気持ちは分かりますが、サイト売買やM&Aでは、何よりもまず、買い手に対して「誠実」であることが重要です。
M&Aのヒアリングやデューデリジェンスは税務調査などと異なり、粗探しをすることが目的ではありません。
そうではなく、M&Aはポジティブな話なので、会社やサイトの健康診断を行ってもらっているといった気持ちで受けると良いと思います
(健康診断のときに、体の不調をあえて隠す人はいないですよね?)

例えば、サイトのコンテンツに対して著作権法違反のクレームが来たことがあるというケースを想定してみましょう。
売り手としては、半年以上前のことであり、特に買い手に伝える必要はないと考えていました。
ところが、買い手に譲渡した後で著作権者から訴状が届いたため、表明保証違反で損害賠償請求を受けてしまいました。
ヒアリングにおいてきちんと伝えていれば、クレーム対象となったコンテンツを除外して譲渡するといった対応や、
リスク含みの点を考慮して価格を調整するといった対応もできたかもしれません。

しかし、ヒアリング項目に入っていたにもかかわらず買い手に伝えていないという対応は
非常に印象が悪く、表明保証違反、最悪の場合は、契約解除にもなりかねません。
まず買い手に対して誠実であること、これはシンプルなようで、M&Aやサイト売買においてとても大切です。

監修:AZX総合法律事務所 弁護士高橋知洋

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